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おすすめの一冊!

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2005年8月

2005-08-15

*OBSOLETED*

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2005-08-14

自分の言葉で語れること

今日はひさびさに一日丸々お休みでした.
キッチンをちょっと片付けたら,意外に広々でちょっと幸せ.
で,樋口有介さんの「ぼくと、ぼくらの夏」と読んじゃいました.
去年の年末に友達と遊んだ後で平和島に放置され,ふらりと立ち寄った
大森の古本屋さんで偶然出会った,大好きな一冊です.

このお話は樋口さんのデビュー作ですが,最初の1ページ読んだだけで
樋口さんの作品だとわかります.あの,独特の描写なので….
作品の流れ的には「夏の口紅」,「11月そして12月」,「林檎の木の道
などに通じるお話です.Seaoak 的には一番好きな流れです.
いわゆる「青春ミステリー」に分類されると思われる作品群ですね.
樋口さんのお約束(?)とも言うべきちょっと変わった女の子が
とっても魅力的です.例によって『付きあうの、たぶんひどく大変な』
女の子なんですけどね.

今回読んでみて印象的だったのが,悩んでいる主人公に対して父親が
語ったことです.罪を暴くことで被害者やその関係者も傷つく,
ということがあると思いますが,そのことで悩む主人公に対して,
刑事である父親が語る場面があります.


誰も犯人をつかまえる者が居なくて、人殺しでも泥棒でも、やりたい者が
なんでも好きなことをできる世の中になったら、そういう好きなことができる
人間ていうのは数が限られてくる。暴力的にも権力的にも、力だけが
優先されるんだものな。現にそういう時代はあったし、今でもそういう国は
あるけども、どんなもんかな。どっちにしろ人間の価値観の問題で、
どんな価値観をもってどんな社会をつくろうとも、そんな人間の勝手は
勝手なんだろうが ---- だからまあ俺の気分の問題かな。俺はどっちかっていえば、
弱い奴も強い奴にいじめられないで、両方とものんびり生きていけるような
社会の方が好きだ。そういう社会が嫌いな奴も居るが、俺としては、
そういう奴にはちょっと我慢してもらいたいと思うんだ。みんながちょっとずつ
我慢する。暴力的な奴には暴力を振るうのを我慢してもらう。権力のある奴には
権力の無理おしを我慢してもらう。お前のたとえ話なら。その子供の両親に、
つらいだろうがそのつらさを我慢してもらう。社会秩序の問題でもあるし、
俺の気分の問題でもある

「力」があろうが無かろうが,社会で生きていくためには「我慢」が必要です.
一般的には「力」が無いから我慢しなければならないことが多い,と思われ
がちですが,実のところそれはある種どうでもいいことなのです.
なぜかというと,「力」の無い人が我慢できるかどうかは,その人だけにしか
関係ないからです.社会的に真に重要なのは,「力」のある人がどれだけ
我慢できるか,ということでしょう.人間の本能(?)として非常に難しいこと
だと思いますが,「力」のある人がどれだけ我慢できるか,というのが
文明の一つの尺度だと Seaoak は思います.「力」をもっていながらも
それを振う必要の無い社会,というのがある種の理想だと思います.
逆に言うと,それができていない社会はまだまだだね,ってことです.

で,Seaoak は,上の引用のようなことを自分の言葉として語れる人が好きです.
主人公の父親は,「俺の気分の問題かな」と言いながら,ひとつの世の中の見方を
息子に対して語っているのだと思います.刑事という,ある意味で人の生き死にに
直接関わる職業ならではの世界観なのかもしれませんが,Seaoak はこのような人に
語れるだけのものをまだもってません.でも,いつの日か,自分の大切な人に対して,
Seaoak としての「世の中の見方」を語れるようになりたいな,と思いました.

さて,明日からまた忙しい毎日です!!

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